生活保護は権利です~受給要件とよくある誤解について〜
- 和輝 山本
- 6月1日
- 読了時間: 3分
こんにちは。
行政書士燈綜合事務所の山本です。
昨今の物価高などの影響により、生活に困窮し、誰にも助けを求められない状況に
陥ってしまうこともあります。
今回は、万が一のためのセーフティネットとしての生活保護について、解説いたします。
生活保護とは?
生活保護とは、「健康で文化的な最低限度の生活」を規定する憲法第25条の生存権を
保証し、自立を助長するために、セーフティネットとして用意されている社会保障です。
生活保護利用の要件
厚生労働省が定めている主な要件は下記の通りです。
◇預貯金、生活に利用されていない土地・家屋を売却しても最低限度の生活維持が
できないこと
◇ ご自身の能力の活用をしていること
◇年金や諸手当など他の制度を受けることができる場合には優先的に活用していること
◇ 親族等から援助を受けることが期待できる場合には、扶養に関する確認が行われる
場合があること
上記を行った上でも、世帯の収入と厚生労働大臣の定める基準で計算される最低生活費を
比較して、収入が最低生活費に満たない場合には、生活保護を利用することができると
されています。
生活保護の種類と内容
生活保護制度で受けることができる保護と内容は下記の通りです。
◇生活扶助⋯日常生活に必要な費用
◇住宅扶助⋯家賃等
◇教育扶助⋯義務教育を受けるために必要な学習用品等の購入費用
◇医療扶助⋯医療サービスを受けるための費用(自己負担なしで医療を受けられる)
◇介護扶助⋯介護サービスを受けるための費用(自己負担なしで介護サービスを
受けられる)
◇生業扶助⋯高校への就学費用を含む、就労に必要な技能を習得するのに必要な費用
◇葬祭扶助⋯葬儀費用など
生活保護申請にあたっての誤解
◇土地や家を持っていたら保護を受けられない
土地や家があると生活保護を受けられないと考えられている方もおられるかもしれませんが、前述の通り、保護を受けるための要件として、「生活に利用されていない」土地・家を売却することが必要であり、現に居住している住宅については保有が認められる場合が
あります。ただし、生活水準とかけ離れた価値のある土地や家に住んでいる場合は保護を
受けられないことがあります。
◇住所がないと受けられない
生活保護の申請は「申請者の住所地を管轄する役所」または、「申請者が今いる場所を
管轄する役所」です。
そのため、家がなくとも(住所がなくとも)、今いる場所を管轄する役所に生活保護を
申請することができます。
◇親族がいる場合受けられない
前述の通り、生活保護の受給にあたっては、扶養に関する確認が行われることがあります。しかし、親族等も生活に困窮している、または扶養する余裕がない場合には、親族が
いたとしても生活保護の申請は可能です。
◇保護を受けたら仕事に就かないといけない
生活保護を受けた場合、早々に就職しなければならないと思われている方もおられると
思います。ただし、年齢や心身の状況によりすぐに就労ができないこともあると思います。
自身の状況に合わせた就職の努力は行う必要がありますが、就職できないことによりすぐに生活保護が停止されるといったことはありません。
まとめ
生活保護を受給することは、法律で定められた国民の「権利」です。
生活保護は、生活に困窮した方が再び自立した生活を送るために設けられた制度です。
生活にお困りの場合には、一人で抱え込まず、まずは自治体や専門家へ相談することを
ご検討ください。
当事務所では、生活保護申請に関するご相談や、申請に必要な書類作成の支援、手続の
ご説明などを行っております。
一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。